自画自賛、自己弁護的なニュアンスはあるものの、推進と規制が同居したままの原発安全体制に異を唱え、国と東電の密月関係を斬り込み続けた功績は素晴らしいと思う。
第7章 大停電が来る は、今まさに起きている再稼働問題とあまりにシンクロしていて衝撃的。胸が痛くなる。東電のトラブル隠しの後、2003年に東電管内の17基の原発が全て停止。その後、再稼働にこぎ着ける際の国と東電からのプレッシャー、脅し、大手メディアによるバッシングなど、地方は「ごたごた言うな、早く電気を送れ」(佐藤)という東京の本音が透けて見える。
電力受給について、中央と地方が対等に話すことが出来ないのが、大きな問題だと思う。