王兵「鳳鳴(フォンミン)─中国の記憶」について講演

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昨日、専修大学で王兵の傑作「鳳鳴(フォンミン)─中国の記憶」について講演しました。2007年山形でグランプリだったこの作品を今更語るまでもないとは思うが、50年代の反右派闘争、再教育キャンプを体験した和鳳鳴という婆さんの体験を、王兵は新作「溝」(今年後半公開予定だそう)でフィクション化している。制作途中にプロデューサーを3人クビにし、自分を押し通して作り上げたという伝説ばかりが一人歩きしているが、フィクションと言う言葉がゴビ砂漠で風化し、消失してしまったのではと思える迫真の出来とだけ言っておきたい。傑作。
お招き戴いた土屋昌明先生とは、次回FUKUSHIMAについて継続的に討議を続けてゆく予定。またお知らせします。

Atsushi Funahashi 映画作家。「過去負う者」「ある職場」(東京国際映画祭2020)「ポルトの恋人たち 時の記憶」(主演柄本佑, ロンドンインディペンデント映画祭最優秀外国映画)「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(主演オダギリジョー)「echoes」を監督。著書に「まだ見ぬ映画言語に向けて」(吉田喜重との共著)A Tokyo-based filmmaker. Directed “COMPANY RETREAT”(Tokyo IFF), "LOVERS ON BORDERS"(Best Foreign Future LONDON INDEPENDENT FF 2018), "NUCLEAR NATION I&II", "Big River"(all premiered at Berlinale), "echoes". His book include “Undiscovered Film Language” (Co-written with Kiju Yoshida).

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