小出裕章先生NY講演

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NYC, Holy Trinity Lutheran Churchで小出裕章先生の講演を拝聴。
先生の言葉は、真摯という形容詞が軽く思えてしまうほどに、高潔でかつ鬼気迫る執念に満ちていた。
日本各地で話されているだけに、プレゼンもとても明快で、「ヒロシマ原爆400個、500個に相当するセシウム137が放出されている」ことを、チャートで示されると、既に見聞していてもやはり、その甚大さを痛感。ところところで言葉を区切り、「原発を推進してきた人間みんなを刑務所にいれてやりたい」など、原子力研究者として矜恃をぐっと込めたり、線量のある福島近県は今すぐ避難するべきなのかどうかと質問されて、「答えられない。今ではみなさん線量も被爆も十分承知しておられて、しかし、仕事や生活のことがあるので、苦渋の決断で避難しない方もいる。自分で判断していただくしかない」 と応える実直さは、易々と安心を請け負う御用学者とは真逆の、理性だと思った。

Atsushi Funahashi 映画作家。「過去負う者」「ある職場」(東京国際映画祭2020)「ポルトの恋人たち 時の記憶」(主演柄本佑, ロンドンインディペンデント映画祭最優秀外国映画)「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(主演オダギリジョー)「echoes」を監督。著書に「まだ見ぬ映画言語に向けて」(吉田喜重との共著)A Tokyo-based filmmaker. Directed “COMPANY RETREAT”(Tokyo IFF), "LOVERS ON BORDERS"(Best Foreign Future LONDON INDEPENDENT FF 2018), "NUCLEAR NATION I&II", "Big River"(all premiered at Berlinale), "echoes". His book include “Undiscovered Film Language” (Co-written with Kiju Yoshida).

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