Nuclear Nation (仮題)進行中

3月末から福島第一原発事故による避難民の方々を追っている。
震災からの復興が日常化しつつある今、まだ出口が見え無いどころか状況が悪化しているのが、彼らの避難生活だ。セシウム汚染牛追跡や紛争審・東電の切った張ったに目先がいってるメディアは、未だ311以来の避難生活が何も変わらず続いている、その時間の重苦しさを描くことを避けている。
5月下旬から始まった一時帰宅は、8月いっぱいでようやく一巡する予定で、人々は警戒区域の中にある我が家へ2時間ばかりの立ち寄りが許されている。度重なる余震で家が傾き雨漏りから居間に雑草が生えていたり、野生化した猫・犬に荒らされていた家も少なくない。彼らは口々に「もう戻れないだろう」と失望を語っている。
まだ出口が見えない避難生活に僕らはずっと張り付いている。
今年いっぱいかけてドキュメンタリーとしてまとめようと思う。

Atsushi Funahashi 映画作家。「過去負う者」「ある職場」(東京国際映画祭2020)「ポルトの恋人たち 時の記憶」(主演柄本佑, ロンドンインディペンデント映画祭最優秀外国映画)「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(主演オダギリジョー)「echoes」を監督。著書に「まだ見ぬ映画言語に向けて」(吉田喜重との共著)A Tokyo-based filmmaker. Directed “COMPANY RETREAT”(Tokyo IFF), "LOVERS ON BORDERS"(Best Foreign Future LONDON INDEPENDENT FF 2018), "NUCLEAR NATION I&II", "Big River"(all premiered at Berlinale), "echoes". His book include “Undiscovered Film Language” (Co-written with Kiju Yoshida).

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