パリ滞在中③  

とても気に入ったパリのメトロに乗って、今日はオルセー美術館へ。セザンヌも、ルノワールも、マネもいいが、実は発見だったのがミレーで、「落ち穂拾い」ぐらいしか知らなかったが、逆光で人々を捉えた農夫ものシリーズが美しいこと!写真撮影でいえば抑えを当てず逆光補正なしの人物の顔の影に、暗い前景、奥へ抜けの良い地平線が明るく広がっていて全体のコントラストの捉え方、センスが素晴らしい。
晩はパリでサバティカル中の廣瀬純さん、映画翻訳家・コーディネーターの小山内さんと会う。廣瀬さんの『糞論』は日々発展を遂げているそうで、めちゃ面白い。映画史上屈指の「風呂敷を拡げる力」のあるヴェンダースのここ10年の彷徨ぶりには嘆かずにはいられない、そして戦局が悪かろうとも少なからずゴダールに打ち勝つために映画を撮らねばならぬということで一致した。

Atsushi Funahashi 映画作家。「過去負う者」「ある職場」(東京国際映画祭2020)「ポルトの恋人たち 時の記憶」(主演柄本佑, ロンドンインディペンデント映画祭最優秀外国映画)「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(主演オダギリジョー)「echoes」を監督。著書に「まだ見ぬ映画言語に向けて」(吉田喜重との共著)A Tokyo-based filmmaker. Directed “COMPANY RETREAT”(Tokyo IFF), "LOVERS ON BORDERS"(Best Foreign Future LONDON INDEPENDENT FF 2018), "NUCLEAR NATION I&II", "Big River"(all premiered at Berlinale), "echoes". His book include “Undiscovered Film Language” (Co-written with Kiju Yoshida).

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