Buddy Film「コップ・アウト 刑事した奴ら」


「コップ・アウト 刑事した奴ら」は、ルーザー達の友情を描くbuddy filmとして良品だ! ブルース・ウィルスはDH4に続き娘を男にもっていかれる寡夫がハマり役。しかも笠知衆ばりに娘を嫁にやるウェディングまである。傑作ではない良品がコンスタントに生まれるアメリカ映画は強すぎる。
悪役の「アジト」に潜入するシーンの演出についてだが、 凶悪な相手を前にして緊張感みなぎる形で忍び込むか、それともBuddy Film としての男達の絆と活躍ぶりを描くかで、カメラポジションの力点が変わってくる。前者は ”The Silence of the Lambs”, ”The Killing”, 後者は”Miami Vice”,”Hatari!”, 今作といったところ。 後者の場合、勝利はもう決まりきっているため、潜入捜査をbuddy たち(刑事)の背後から撮りサスペンス効果を高めようというより、「受け」のカメラ位置で、彼らの顔がはっきり見え、画面に位置づけることが重要になってくる。

Atsushi Funahashi 映画作家。「過去負う者」「ある職場」(東京国際映画祭2020)「ポルトの恋人たち 時の記憶」(主演柄本佑, ロンドンインディペンデント映画祭最優秀外国映画)「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(主演オダギリジョー)「echoes」を監督。著書に「まだ見ぬ映画言語に向けて」(吉田喜重との共著)A Tokyo-based filmmaker. Directed “COMPANY RETREAT”(Tokyo IFF), "LOVERS ON BORDERS"(Best Foreign Future LONDON INDEPENDENT FF 2018), "NUCLEAR NATION I&II", "Big River"(all premiered at Berlinale), "echoes". His book include “Undiscovered Film Language” (Co-written with Kiju Yoshida).

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