「息衝く」 

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2018 木村文洋監督

3.11後に確かに訪れているはずだが、はっきりとわからないこの国の変容に向けて、アクチュアルな映画言語を紡ごうとする作家の手つき。
何かを批判するわけではない。
この社会を覆う息苦しさに口を閉ざしてしまった子どもたち、目的対象がはっきりしない毎日にもがいている大人たちの群像を見事に活写している。
このぼやっとした空気を掬いとるキャメラ、大きな時代に向けた視線が素晴らしい。
日本は確実に貧しくなっている。
それに真摯に向き合う映画が生まれてきた。

Atsushi Funahashi 映画作家。「過去負う者」「ある職場」(東京国際映画祭2020)「ポルトの恋人たち 時の記憶」(主演柄本佑, ロンドンインディペンデント映画祭最優秀外国映画)「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(主演オダギリジョー)「echoes」を監督。著書に「まだ見ぬ映画言語に向けて」(吉田喜重との共著)A Tokyo-based filmmaker. Directed “COMPANY RETREAT”(Tokyo IFF), "LOVERS ON BORDERS"(Best Foreign Future LONDON INDEPENDENT FF 2018), "NUCLEAR NATION I&II", "Big River"(all premiered at Berlinale), "echoes". His book include “Undiscovered Film Language” (Co-written with Kiju Yoshida).

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