【まだ見ぬ映画言語に向けて  吉田・舩橋対談イベント】

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昨27日土曜日の第3回対談は、脅威の密度だった。
傑作「秋津温泉」について、監督、プロデューサー、主演(&衣装)のご本人と一緒に作品論を話すという、なんとも光栄というしかない一日。
男女の距離をどう視覚化するのか、反メロドラマとは何か、
死にゆく時間をどうショットで繋ぐのか。
吉田喜重監督、そして時には岡田茉莉子さんの証言もありのディスカッションは一番の充実を見せたと思う。
特に、ラストシーン・新子(岡田)の自害を、6時半から午後2時過ぎの半日で撮り上げたのには驚いた。当時の撮影班(50人ほどいたという)のスピード、ショットはその場で決めてゆくという反射神経、そしてここしか無いというタイミングで入る移動撮影の呼吸、など映画の肉体そのものが生まれる瞬間を、なまなましく語って頂いた。
次回は、ここからさらに発展し「映画の肉体」について、論を深めます。
最初は、40歳も年齢差のある巨匠とどんな言葉を交わせばよいのかと戸惑っていたけど、段々と噛み合ってきた。次回も楽しみだ。

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Atsushi Funahashi 映画作家。「過去負う者」「ある職場」(東京国際映画祭2020)「ポルトの恋人たち 時の記憶」(主演柄本佑, ロンドンインディペンデント映画祭最優秀外国映画)「道頓堀よ、泣かせてくれ! Documentary of NMB48」「桜並木の満開の下に」「フタバから遠く離れて」「谷中暮色」「ビッグ・リバー 」(主演オダギリジョー)「echoes」を監督。著書に「まだ見ぬ映画言語に向けて」(吉田喜重との共著)A Tokyo-based filmmaker. Directed “COMPANY RETREAT”(Tokyo IFF), "LOVERS ON BORDERS"(Best Foreign Future LONDON INDEPENDENT FF 2018), "NUCLEAR NATION I&II", "Big River"(all premiered at Berlinale), "echoes". His book include “Undiscovered Film Language” (Co-written with Kiju Yoshida).

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